境界知能とは?知的障がいとの違いや困りごと

境界知能はグレーゾーンとも呼ばれ、知的障がいという診断はつかないけれど、平均的な知能指数であるIQ85には満たない領域のことを指しています。

学習の遅れや集団行動が苦手などの特性があっても、知的障がいという診断にならないために福祉面の援助を受けにくく、ひとりで悩みを抱えてしまうケースが少なからずあります。こちらでは、そんな境界知能の特徴や本人の困りごとなどを紹介していきます。

目次

境界知能とは?

境界知能とは、IQ(知能検査)の平均数値には満たないけれど、軽度の知能障がいの数値よりは高い“IQ70以上~IQ85未満”の領域のことを指します。「境界知能」や「グレーゾーン」という呼び方は“通称”であって医学的に正式な診断名はありません。知的障がいと平均的な知能との狭間に位置するため、このように呼ばれています。ちなみにIQでの平均指数はIQ85~115とされ、知的障がいの診断はIQ70未満とされています。

境界知能の方は、一見普通に学校生活や社会生活を送れているように見えますが、言語や計算の理解力が若干低いために、勉強を理解しようと頑張っていても周囲(保護者や教師)から怠けていると判断されたり、曖昧な言葉や他人の言葉の真意を理解できずに直接言葉通りに受け止めてしまって周りから誤解されやすい傾向があります。

日本人の場合、境界知能の方は約14%存在すると言われているため、1クラス35人中約5名の生徒が境界知能に該当する計算になり、身近に意外と多いのがわかります。

知的障がいとの違い

知的障がいは、IQと生活上の適応能力で診断されます。また、知的障がいの原因は、遺伝子の病気や先天性代謝異常、脳形成異常などの出生前が原因であるものと、低酸素性虚血性傷害・外傷性脳損傷といった出生後の出来事が要因のものに分かれます。

一方、発達障がいと判定されて日常生活の適応に問題がある方であっても、IQじたいは高い方もいます。発達障がいの場合、出生後の要因はなく、生まれつき何らかの原因で脳の一部の機能がうまく働かないことで引き起こされると考えられています。

ただし、知的障がいを抱えている方の中には、発達障がいを合併している方もいます。

境界知能のお子さんの困りごととは

周りから誤解されやすい

境界知能の方は、ある程度の意思疎通はできますし、全く学習ができないというわけではありません。しかし、やはり平均的なIQより言語や数字などを理解するスキルが低いために、本人が努力をして学習していても、「成績が伸びない」「理解が遅い」「何度言っても覚えてくれない」や、曖昧な言い方の意味を汲み取れずに「空気が読めない」などと周囲から誤解を受けやすい傾向があります。

集団行動が苦手

境界知能の方は、周りのペースに合わせることが困難であることが多かったり、保護者や教師などからの出される指示にうまく対応できないことがあり、本人も他人とコミュニケーションをとるよりも一人でいる方が楽だと感じがちです。

また、そんなお子さんの様子は周囲からも浮いてしまい、敬遠されることもあります。

精神的ストレスによる二次障がい

境界知能と判定されないまま日常生活を送っているお子さんの場合、「なぜ自分は周りと同じように覚えられないのだろう」と悩んでしまったり、周囲が「努力が足りない」などと責められるケースが多く報告されています。

そういう状態が長く続けば、不安が増幅して自信喪失してしまったり、鬱や摂食障害になってしまうこともあります。

もしお子さんが境界知能(グレーゾーン)かも?と思ったら

 

もし、お子さんが境界知能ではないかと感じたら、まずはかかりつけの小児科医やスクールカウンセラーなどに相談しましょう。そして境界知能の疑いがあると診断されたら、お子さんがどう過ごせば精神的負担や不安を減らすことができるのかを探っていくことが大事です。

学習については担任教師にも相談し、学習の指示をひとつひとつ分けてわかりやすくしてもらったり、指示したことを理解しているかダブルチェックしてもらうなど依頼しましょう。自宅でもお子さんの個性を否定せずに、本人が好きな事・得意な事を伸ばせる環境を整えましょう。

境界知能は知的障がいの領域には入りませんが、お子さんの境界知能の状態を見ながら担任やスクールカウンセラー、支援コーディネーターなどの協力を仰ぎ、お子さん一人で悩みを抱え込まないよう気を配って下さい。

境界知能にあるお子さんの相談先

かかりつけの小児科

かかりつけの小児科は、日常的な健康相談とともに発達に関する不安も相談できる身近な窓口です。子どもの成長を見守る中での些細な変化にも対応してくれるため、信頼できる相談先となります。必要に応じて、専門医や他の支援機関への紹介も行ってくれます。

保健センター

保健センターでは、育児全般に関する相談や発達支援の窓口を設けており、保護者の不安に寄り添った対応をしています。専門のスタッフが子どもの発達や知能について適切な助言を行い、支援が必要な場合には具体的なプランを示してくれることもあります。

児童相談所

児童相談所では、子どもの発達や行動に関する広範囲な相談が可能です。福祉や教育に関する専門知識を持つスタッフが、家庭環境や学校生活を含めた総合的な支援を提案します。また、緊急時の対応や、他機関への連携も強みの一つです。

発達障害者支援センター

発達障害者支援センターは、発達障害を含む発達に特化した相談窓口です。子どもの特性に応じた対応を得意とし、学校や家庭での具体的なサポート方法を一緒に考えてくれます。長期的な支援体制も整っており、親子で利用できる心強い場所です。

自治体ごとの窓口

自治体が運営する窓口は、地域に特化した支援情報を提供しています。福祉や教育サービスの案内、手続きのサポートなど、身近な相談先として利用できます。自治体独自の取り組みが行われている場合もあるため、まず確認してみるのがおすすめです。

児童発達支援センター

児童発達支援センターは、発達に課題がある子どもを対象に専門的な支援を行っています。日常生活や社会性の向上を目指したプログラムが充実しており、子どもの成長を支える環境が整っています。保護者へのアドバイスや家庭でのサポートの方法についても丁寧に対応してくれます。

こちらのページでは、発達障がいを抱えるお子さんでも通いやすい高校の選び方を解説しています。中学卒業後の進路に悩んでいる親御さんの助けになる情報をまとめていますので、参考にしてください。

発達障がいを抱えるお子さんでも通いやすい
高校の選び方はこちら

「周りと同じように動けない」「集団生活がどうしても苦手」……。
それはお子様の努力不足ではなく、単に今の環境がお子様の「特性」に合っていないだけかもしれません。

お子様の個性を「直すべきもの」ではなく「伸ばすべき才能」として捉え、一人ひとりの歩幅に合わせて伴走してくれる学校があります。

興学社高等学院では、専門的な知見に基づいた「SST(ソーシャルスキル・トレーニング)」を授業に取り入れ、お子様が社会で自分らしく生きていくための土台作りを徹底してサポートしています。

具体的な支援体制と、実際に成長を実感されている保護者の声を聞きたい方はこちらをチェック

▼ 興学社高等学院のサポート内容や授業風景・口コミをもっと見るならコチラ ▼

興学社高等学院の特徴や魅力
を詳しく見る

voice
興学社高等学院ってホントはどうなの?

興学社高等学院に通う生徒とその保護者、先生からそれぞれの口コミ評判を集めました。 実際に学校に関わっている人達だからからこそ出てくる生の声を、ぜひチェックしてみてください。