知的障がいとは?発達障がいとの違い

知的障がいとは、認知や言語などに関わる知的機能に遅れがあり、日常生活などで特別なサポートが必要な状態のことを指します。こちらでは知的障がいの概要と発達障がいとの違いなどについて紹介していきます。

目次

そもそも知的障がいとは

知的障がいは、医学領域的には「精神遅滞/精神発達遅滞」と認識され、アメリカ精神医学会では「知的能力障害」と呼ばれています。発達期(18歳頃)までの知的機能が同世代の一般的水準を下回り、社会生活の適応や日常生活において不自由な状態を抱えていることです。

医師が知的障がいの診断をする場合、下記の3点が揃っているかをチェックします。

  • 専門的検査での知的機能が一定水準を下回っている(目安としてIQ70未満)
  • 年齢に応じた生活能力が不十分なため学校や社会生活に適応できない
  • このような問題が18歳未満で生じている

知的障がいの要因は、遺伝的なものや、出産前後の感染症や中毒などから生じた先天的要因、出生後の疾患やケガ、栄養失調などによる後天的要因など、原因はひとり一人異なると考えられています。

知的障がいと発達障がいの違い

発達障がいとは

発達障がいとは、自閉症などを含む広汎性発達障害や学習障害、注意欠陥多動性障害などの医学的名称がつく「脳の障がい」の総称です。何らかの原因によって脳機能の一部がうまく働かず、社会的生活に困難が生じている状態のことです。発達障がいは特性によって次のように分類されています。

  • 広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群など):
    対人関係やコミュニケーションが困難/興味や行動への偏りが見られる。
  • 学習障害(LD):
    知的発達には問題がないのに、「読む」「書く」「話す」「計算する」といった特定分野が極めて困難
  • 注意欠陥多動性障害(AD / HD):
    活動に集中できない・気が散りやすい/じっとしていられない・待つことが苦手・突発的行動を起こしやすい

これらの特性は個人差が大きく、ひとりが複数の特性を持つケースも珍しくありません。

知的障がいとの違いは?

発達障がいは、生まれながらにして脳機能の一部がうまく働かない要因で生ずる障がいである一方で、知的障がいは遺伝や先天的などの要因以外に、生後に罹った病気やケガ、栄養失調など後天的な要因によって引き起こされる人がいる点が異なります

また、知的障がいと発達障がいの違いは、次のように定義されています。

  • 発達障がい:言語や運動機能などの特定スキルの発達や社会的スキルが遅れている
  • 知的障がい:同世代の一般的知的機能が平均よりも低い

定義では「知的障がい」と「発達障がい」は異なる障がいとされている一方で、アメリカ精神医学会の精神疾患の診断基準・診断分類であるDSM-5では、『発達障害の中に知的障害が分類される』ともされています。

実際に「知的障害であり、広汎性発達障害である」あるいは「知的障害であり、注意欠陥障害である」と診断されているケースもあります。

知的障がいの分類

知的障がいは、知能検査の知能水準と、自立機能や運動機能、意思交換などの生活能力によって「軽度・中度・重度・最重度」の4つに分類されています。

  • 軽度(IQが50~69):
    学習や社会的スキルに遅れはあるものの、適切なサポートと教育で独立することも可能
  • 中度(IQが35~49):
    日常生活のスキルの習得が困難で、一定のサポートが必要
  • 重度(IQが20~34):
    幼児期はコミュニケーションをとるのが難しく、入浴や食事、身支度など多くのシーンでサポートが必要
  • 最重度(IQが20未満):
    日常的な世話・健康・安全など全ての面でのサポートが必要

軽度の知的障がいの場合、年相応に身の回りのことができるため就学前や小学校低学年の時期に知的障がいと疑うのが難しいこともあります。

※参照元:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/101-1c.html )

知的障がいを持つお子さんへの接し方は?

知的障がいの特性のあるお子さんは、大人からの指示や説明が理解できなくても「はい」や「わかった」という返事をしてしまうことがあります。知的障がいのお子さんに接する時は、次のようなポイントに配慮してコミュニケーションととってください。

  • 伝えるポイントを絞って明確に伝える
  • 具体的に、ゆっくりと、丁寧に伝える
  • 実物や写真などを見せて視覚化すると理解を得やすくなる
  • 伝えたことを聞き直すなどして、お子さんが理解したか確認すること

マンツーマンではなく、数人相手に指示するようなシーンでは、全体に伝える前にお子さんの名前を呼ぶなどして注意をこちらに向けてから話すようにしてください。

こちらのページでは、発達障がいや知的障がいを抱えるお子さんでも通いやすい高校の選び方を解説しています。中学卒業後の進路に悩んでいる親御さんの助けになる情報をまとめていますので、参考にしてください。

発達障がいを抱えるお子さんでも通いやすい
高校の選び方はこちら

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